一人暮らしを始めてしばらく、保険に何も入ってなかった。
「入らなきゃ」とは思うのに、何をどう選べばいいのかわからなくて、そのまま5ヶ月くらい放置してた。友達に保険の話を振られて、やっと重い腰を上げたんだけど、最初にやったのは保険を探すことじゃなかった。
「何が怖いのか」を書き出すことだった。
怖さの正体がわかったら、全部を保険で埋めなくても月2,000円の最低限で足りた。
保険に何も入ってない一人暮らし、何が不安なのか分解してみた

友達に指摘されてから、ノートに書き出した不安は3つだった。
① 病気やケガで医療費がいくらかかるかわからない
一番最初に浮かんだのがこれ。入院したらいくらかかるのか、手術になったらどうなるのか。金額の見当がまったくつかなかった。
② もしものとき、貯金が一気に減る
一人暮らしの貯金はまだそんなに多くない。手取り20万円から月2万円を積み立ててる段階で、生活防衛資金にもまだ届いてなかった。ここから何十万円も飛んだら、生活が回らなくなる。
③ まわりはみんな入ってるのに、自分だけ何もしてない
職場の同期が医療保険に入ったと話してたり、SNSで「20代でも保険は必要」みたいな投稿を見たりすると、なんとなく焦る。自分だけ取り残されてるような気持ちになる。
3つ書き出して気づいたのは、「保険に入ってないこと」が怖いんじゃなくて、「何が起きるかわからないこと」が怖かったということ。
だったら、1つずつ調べて中身を確認すれば、怖さは減るかもしれない。
保険に入ってない20代は実は珍しくない

調べ始めて最初に見たのが、20代の保険加入率のデータだった。
生命保険文化センターの調査(2022年度)によると、20代の生命保険加入率は男性46.4%、女性57.1%。女性でも約4割は何も入ってない計算になる。
この数字を見たとき、正直ほっとした。「自分だけじゃないんだ」と思えた。
ただ、だからといって「入らなくていいや」とは思えなかった。加入率が低い理由は「不要だから入ってない」じゃなくて「よくわからないから入ってない」の方が多いんじゃないかと感じたから。自分がまさにそうだった。
「何もしてないのが不安」と「入らなくていいかも」は別の話。不安の①②がまだ解決してない以上、加入率だけで安心するのは違う。
20代で保険に入るべきかどうかの判断は、別の記事で振り返っている。

何も入ってないと病気のときどうなる?高額療養費を調べた

不安①の「医療費がいくらかかるかわからない」を潰すために調べたのが、高額療養費制度だった。
ざっくり言うと、1ヶ月の医療費が上限を超えた分は健康保険が負担してくれる仕組み。年収によって上限額が決まっている。
手取り20万円だと年収は約300万円。区分は「エ」(年収約370万円未満)にあたる。1ヶ月の上限は57,600円(2026年7月まで)。
どれだけ治療費がかかっても、ひと月に自分が払う医療費は最大で57,600円になる。100万円の手術を受けても、窓口で払うのは57,600円で済む。
これを知ったとき、「青天井じゃないんだ」とわかって少し落ち着いた。なんとなく「入院したら何十万円も請求される」と思い込んでたけど、上限がある。
ちなみに2026年8月からはこの上限が引き上げられて、区分エは61,500円(+3,900円)になる。金額は改正で動くけど、「上限がある」こと自体は変わらない。
でも”高額療養費があるから大丈夫”とは言い切れなかった

高額療養費で上限があるとわかって気は楽になった。けど、もう少し調べたら「カバーされないもの」が出てきた。
高額療養費の対象外になるもの
- 差額ベッド代(個室を希望した場合の追加料金)
- 入院中の食事代(1食510円、1日3食で1,530円・2025年4月〜)
- 先進医療の技術料
- 入院中に必要な日用品(パジャマ・タオル等)
たとえば1週間入院したら、食事代だけで約10,700円。差額ベッド代は部屋によるけど1日数千円かかることもある。
お金以外の不安もあった
入院中は当然働けない。有給で足りればいいけど、長引いたら収入が減る。一人暮らしだと家賃も光熱費も止まらないから、入院中の生活費はそのまま出ていく。
高額療養費で医療費の上限は守られても、「医療費以外の出費」と「収入が減るリスク」は別の話だった。
貯金が十分にあれば「貯金で乗り切る」と言い切れる。でも当時の自分は生活防衛資金にもまだ届いてない段階。
57,600円は制度で守られてるのに、そこに食事代と差額ベッド代と、働けない間の家賃が乗ってくる。全部足したらいくらになるんだろう、と思ったら手が止まった。
生活防衛資金がいくら必要かは、自分の生活費で計算してみた。

結局、私は”最低限だけ”置くことにした

怖さを3つに分解して、1つずつ調べてわかったこと。
「医療費が青天井」だと思ってたけど、高額療養費で上限があった(区分エ:57,600円)。ここは制度でカバーされてる。
「対象外の出費+収入減」は、貯金が薄い今の自分にとって制度で守れない部分だった。
「まわりと比べて焦る」は、4割が入ってないと知ったら消えた。
全部を保険で埋める必要はなかった。制度でカバーされない部分だけ、最低限の備えを置けば不安が消えるとわかった。
で、置いたのが月2,000円の県民共済。
総合保障2型で、入院や手術の保障がついてる。差額ベッド代や食事代のような「高額療養費の対象外」をこれでカバーする考え方。月2,000円なら手取り20万円の家計でも固定費として無理がない。
なぜ県民共済にしたのか、他の保険と迷った経緯は別の記事で振り返った。

まとめ|”何もない”より”何が怖いか知らない”のが不安だった

保険に何も入ってない状態が怖かったのは、「何が起きるかわからなかった」からだった。
分解してみたら、高額療養費制度で医療費の上限は守られていた。20代で何も入ってない人も4割いた。実際に怖かったのは「制度の対象外」と「貯金が薄い今の自分」の組み合わせだけだった。
全部を保険で解決する必要はなくて、怖い部分だけ最低限の備えを置けばいい。月2,000円で充分。
何も入ってないことが悪いんじゃない。何が怖いか知らないまま放置してることが、一番不安の原因だったんだと思う。



25歳・事務職4年目。
手取り20万円、貯金60万円からの一人暮らし。
「我慢する節約」じゃなくて安心して暮らせる仕組みをつくる🍅